2026年1月06日

犬の寿命を伸ばす方法
犬の寿命に関連するリスク因子の研究から、死亡リスクを低下させる方法が明らかになっています。
それは、
・避妊手術
・去勢手術
・年1回の歯科スケーリング(歯石除去)
です(Journal of American Animal Hospital Association 2019年5、6月号に掲載)。
避妊・去勢手術と寿命の相関
約237万頭の犬を用いた研究の結果、避妊メスよりも未避妊メス、去勢オスよりも未去勢オスの死亡リスクが高いことが判りました。
すなわち、避妊、去勢している犬は、そうでない犬よりも有意に寿命が長かったということです。寿命には避妊去勢手術の有無が有意に関連するということはかなり以前から知られており、ほとんどの獣医師がこれを根拠に手術を勧めています。
年1回のスケーリングが死亡リスクを20%低下させる
今回、この研究により、年1回のスケーリングが死亡リスクを約20%低下させるという新たな知見が得られました。
そして、だからこそ改めて周知して頂きたいことがあります。以下に、日本小動物歯科研究会が公表している見解を要約します。
多くの飼い主が、ご自身の犬や猫に全身麻酔で口腔内の処置をすることを心配されるだろうと思います。一般には、口腔内の清浄化を行う処置(スケーリング)は“歯石取り”などと言われ、爪切りと同じような扱いをされていることもあります。
無麻酔による「歯石取り」の弊害と危険性
近年、口腔内への施術は法律的にも許されていないトリマーや動物看護士、(人の)歯科衛生士などが、無麻酔で歯石を取ることによる弊害が多発しています。
獣医師による歯石を取るための“スケーリング”は、歯肉縁の上下を問わず、ついた歯垢や歯石を除去し、歯面を研磨することです。スケーリングで必ずしなくてはならないことは、歯周疾患が活動的であるポケット内(歯肉と歯根の間の歯肉縁直下)の歯面をきれいにすることです。
無麻酔で、犬や猫の一本一本の歯肉縁下部のスケーリングは不可能です。目に見える範囲の歯石を除去することは、動物の健康維持にはほとんど効果はなく、きれいにしたように感じるだけです。単に、見た目だけの効果しかありません。
“歯石取り”なる行為がいかに危険なものであるかをご理解いただき、安全で、効果的、かつ適切な口腔内に関する医療行為を受けていただきたいと切に願っています。
まとめ:病院内ケアとホームケアの両立
犬の寿命を延ばすために動物病院内でできることに、スケーリングによる歯垢・歯石除去があります。愛犬と1日でも長く暮らすために、動物病院でのデンタルケアが非常に重要です。
お家でできることは、歯垢・歯石の付着予防です。最も良い方法は、デンタルブラシで歯磨きをしてあげることです。嫌がるワンちゃんも少なくないので、少しずつ時間をかけて習慣づけてあげることが大切です。
歯磨きほどの効果はありませんが、以下の使用も効果的です。
・デンタルガム
・デンタルシート
・デンタルケア用サプリメントや療法食
愛犬と長く暮らすためには、「病院内でのケア」と「ホームケア」の両方が大切です。
~毎日を人とペットのWell-beingな生活に~、Wellbe Laboでした❣