ペットにもインナーケア― 皮膚は内側から育てる“最大の臓器”です|茅ヶ崎市のアンジェス動物病院|土日祝診療可で安心のペットケア

〒253-0023神奈川県茅ヶ崎市美住町1-32

0467-58-1002

WEB問診 予約・問い合わせフォーム
(初診・再診)
外観

ペットにもインナーケア― 皮膚は内側から育てる“最大の臓器”です

ペットにもインナーケア― 皮膚は内側から育てる“最大の臓器”です|茅ヶ崎市のアンジェス動物病院|土日祝診療可で安心のペットケア

2026年2月15日

ペットにもインナーケア― 皮膚は内側から育てる“最大の臓器”です

最終更新:2026年2月 (2021年記事を再編)

この記事は2021年に執筆したものですが、2026年現在の最新データと社会情勢に合わせて、
全面的に加筆・修正したものです。


大切な家族の『声なきサイン』を見逃さないために。
神奈川県茅ケ崎市、アンジェス動物病院 院長 獣医師の朝岡紀行です。


ペットのスキンケアといえば、シャンプーや保湿剤などの
「外側からのケア」がまず思い浮かぶかもしれません。
しかし、皮膚のコンディションを根本から整えるには、
食事や栄養、生活習慣による
**「インナーケア(内側からのアプローチ)」**が欠かせません。

実は、皮膚は体重の約15%を占める**「体内で最大の臓器」**。
栄養不足の影響が最も現れやすい場所でもあるのです。
今回は、見落とされがちな皮膚の栄養学について、プロの視点から解説します。

皮膚と被毛は「タンパク質」でできている

皮膚や毛の健康を維持するために、最も重要なのがタンパク質です。
驚くべきことに、
1日のタンパク質摂取量の25〜30%が、皮膚や被毛の代謝のためだけに使われます。

毛の95%はタンパク質: 摂取が不足すると、
体は生命維持に直接関係のない「毛」への供給を後回しにします。
その結果、毛のサイクルが止まり、脱毛や毛色の変化(退色)が起こります。
特に注意が必要なタイプ: 血流が届きにくい尾の先や肢先に症状が出やすく、
また大型犬よりも**「小型犬の長毛種」**の方が、
体重あたりのタンパク質要求量が高いため注意が必要です。

良質なタンパク源(鶏肉、卵、大豆など)を
バランスよく摂取することが、毛艶を保つ第一歩です。

「亜鉛」不足が招くフケと皮膚トラブル

次に重要なのがミネラルの一種「亜鉛」です。
亜鉛は新しい皮膚細胞(角質細胞)を作るために必須の栄養素で、
不足すると深刻なフケや皮膚のゴワつきを招きます。

ここで特に獣医師としてお伝えしたいのが、**「栄養バランスの罠」**です。

手作り食の注意点: 栄養計算が不十分な手作り食では、亜鉛濃度が低くなりがちです。
カルシウムとの兼ね合い: 成長を願って良かれと与えたカルシウムのサプリメントが、
実は亜鉛の吸収を阻害してしまうケースがあります。
術後のケア: 手術後や怪我の回復期には、傷を治すために亜鉛の要求量が急増します。

「食べる保湿剤」必須脂肪酸(オメガ3・オメガ6)

最後は、スキンケアの強い味方である「必須脂肪酸」です。
これらは体内で作ることができないため、食事から摂る必要があります。

オメガ-6脂肪酸: 皮膚のバリア機能を高め、乾燥から守ります。
オメガ-3脂肪酸: 炎症を抑える働きがあり、アトピー性皮膚炎などの
痒みのコントロールに貢献します。

これらは**「食べる保湿剤」**とも呼ばれ、継続して摂取することで毛艶の改善が期待できます。

なぜ今、インナーケアが必要なのか

現代のペットは、アレルギー体質の子や、
痒みによって常に皮膚を再生し続けなければならない状況(栄養を過剰に消耗する状態)にある子が
少なくありません。

「総合栄養食を食べていれば安心」という基本は変わりませんが、
個体差やライフステージ、あるいは今の皮膚の状態によっては、
特定の栄養素を強化する**「プラスアルファのケア」**が必要になることもあります。

最後に

インナーケアは、一朝一夕に結果が出るものではありません。
しかし、日々の食事と生活習慣を整えることは、
一生涯続く「健康なバリア」をプレゼントすることに他なりません。

「シャンプーを変えてもフケが減らない」
「最近、毛色が薄くなってきた気がする」

そんな些細な変化は、体の中からのサインかもしれません。
その子に最適な栄養バランスについて、ぜひ診察室で一緒に考えていきましょう。


執筆者:朝岡紀行(獣医師)
神奈川県茅ケ崎市のアンジェス動物病院院長。
統合医療を中心に、予防医療から高齢動物医療まで幅広く診療を行っています。飼い主様と丁寧に向き合う診療を大切にしています。

院長挨拶はコチラから
当院の診療案内はコチラから
ご予約はコチラから


TOP