歯石・歯垢除去の闇|茅ヶ崎市 美住町|ペットのトータルヘルスケアなら「アンジェス動物病院」

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歯石・歯垢除去の闇

歯石・歯垢除去の闇|茅ヶ崎市 美住町|ペットのトータルヘルスケアなら「アンジェス動物病院」

2026年1月07日

歯石・歯垢除去の闇

最初に、歯科治療について説明します。
歯周病の治療は、本来は「抜歯」ではなく、保存できる歯を良好な状態に保つことです。

抜歯が必要なほど進行した重度歯周病ではなく、その手前段階の歯の保存が可能な軽度~中程度の歯周病であれば、治療で抜歯をすることはありません。(但し、同一個体の口腔内でも様々なステージの歯周病に罹患している場合はあります。)

歯周炎の進行の最前線は、歯周溝・歯周ポケット内であり、この部位の清掃の成否が歯周炎の悪化を左右します。歯肉縁下領域を清掃することで、歯周組織が回復し、付着が獲得(アタッチメントゲイン)されることで抜歯ではない、本来の歯科治療が可能となります。

無麻酔による歯石・歯垢除去の限界

無麻酔による歯石・歯垢除去では、見えている歯石(歯肉縁上の歯石)だけを除去することになり、歯周ポケットがある場合、歯周病の治療としては何もしていないことに等しいと言えます。

ここからが本題の一つ目です!
飼育下の犬と猫の約80%以上が歯周病に罹患しています。動物損害保険会社のデータでは、犬の手術・入院理由の中で最も多い疾患が歯周病です。これほど多い疾患にもかかわらず、歯周病に対して適切な治療、およびホームデンタルケアが行われていません。どうしてでしょうか。

あるあるなケース:放置が招く悲劇

以前からうちの子に、多少の口臭を感じていたけれど、最近になって悪臭を放つようになった。動物病院を受診したら、獣医師から麻酔下における歯科処置を提案されるものの、「様子を見ましょう」ということになった。

そのうち歯がグラグラと動揺してきたが、まだペットが食事を摂ることができるため、「麻酔まではかけなくていいかな」と考えていたところ、無麻酔での歯石・歯垢除去を知り、トリミングサロンで行ったら、口臭が一時的になくなった。

ところが、更に数カ月経つと、今度は悪臭のあるヨダレにより口の周りの毛が汚れ、皮膚炎が起きた。更には、くしゃみ、膿のような鼻汁の排泄、眼の下から濃汁の漏出… そして、長期にわたり炎症を放置した結果、最終的には口腔内腫瘍が発生

いかがでしょう。口腔内の炎症は、悪臭だけでなく、神経痛や頭痛にペットは耐え、そのことにより体力は消耗、免疫力は低下し、菌血症になり、口腔以外に病巣が波及すると敗血症となる可能性が高いのです。

無麻酔処置をめぐる獣医療界の現状

2019年度の日本小動物歯科研究会のアンケート結果では、トリミングサロンだけでなく、98件もの動物病院でも無麻酔による処置が行われていました。実施者の多くが、「無麻酔での歯石・歯垢除去という行為を、日常のデンタルケアと捉え、医療行為ではないと判断した」と解釈しているのです。

どうしてこのような事態になっているかというと、麻酔のリスクについての齟齬です。歯科疾患の正確な診断に必要なレントゲン撮影も、治療にも全身麻酔は必須です。

吸入麻酔のリスクと無麻酔によるリスクを考えると、無麻酔によるリスクの方が圧倒的に大きいでしょう。無麻酔による歯科処置による大きな弊害は、歯性病巣感染です。その結果、心内膜炎、腎炎、細菌性肝炎、血栓症などを引き起こすからです。

「硬すぎるおやつ」が招く歯の破折

次に問題の二つ目になります。デンタルケアを目的に与えたものが歯の破折を起こすケースが多発しています。中でも「ひづめ」が圧倒的に多いです。

ひづめ、アキレス腱、鹿の角などによる歯の破折事故が非常に多く、しかも露髄するなど深刻な状況も多発しています。「噛んだ時に形の変形が起こらないほどの硬いおやつやガムなどは与えない」ことです。

まとめ:正しいデンタルケアのために

歯周病予防で最も大切なことは、毎日のホームデンタルケアです。理想的には、歯磨きは「楽しいこと」と位置付けることです。また、デンタルケアを目的としたおやつやガムは、硬すぎないものを選ぶようにしましょう。

海外の多くの獣医師団体では、「無麻酔での動物の歯垢・歯石除去は、多くの理由により不適切である」としています。飼い主のみならず多くのペットに携わる人たちが認識し、解決していきたい問題です。

~毎日を人とペットのWell-beingな生活に~、Wellbe Laboでした❣

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