犬と猫の健康は“腸”で変わる? 毎日を支える腸ケアの基本|茅ヶ崎市のアンジェス動物病院|土日祝診療可で安心のペットケア

〒253-0023神奈川県茅ヶ崎市美住町1-32

0467-58-1002

WEB予約・問診 問い合わせ
フォーム
外観

犬と猫の健康は“腸”で変わる? 毎日を支える腸ケアの基本

犬と猫の健康は“腸”で変わる? 毎日を支える腸ケアの基本|茅ヶ崎市のアンジェス動物病院|土日祝診療可で安心のペットケア

2026年6月15日

犬と猫の健康は“腸”で変わる? 毎日を支える腸ケアの基本

大切な家族の『声なきサイン』を見逃さないために。
神奈川県茅ケ崎市、アンジェス動物病院  院長 獣医師の朝岡紀行です。

犬猫の一次診療とともに、獣医療の可能性を広げるため、現在は馬の臨床研究にも携わっています。


最近は人の健康習慣として「腸活」が定着してきましたが、
実は犬や猫にとっても腸はとても大切です。

腸は食べ物を消化・吸収するだけでなく、
免疫や代謝、体調の安定にも関わる“健康の土台”と考えられています。
言葉で不調を伝えられない犬や猫だからこそ、
毎日の便の状態や食欲、元気の変化は、
体の内側から出る大切なサインです。

なんとなく元気がない、毛並みが冴えない、便が安定しない、
——そんな小さな変化の背景に、腸内環境の乱れが隠れていることもあります。
今回は、犬と猫それぞれにとっての腸ケアの意味を、
飼い主さんが日常で意識しやすい形で紹介します。

犬は「腸」と「心」がつながっている

犬の腸は、栄養を吸収するだけの器官ではありません。
近年は、腸と脳が影響し合う「脳腸相関」の考え方が注目されており、
犬でも腸内環境と行動・ストレスの関連が研究されています。

腸内細菌のバランスが乱れると、下痢や軟便だけでなく、
落ち着きのなさや食欲の変化、
生活リズムの乱れなどにつながる可能性があります。

反対に、食事やプロバイオティクスで腸を整えることが、
ストレス対策や全身の健康維持に役立つ可能性も示されています。

東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部の発表では、
「アレルギー性疾患のある犬では、
腸内細菌の多様性低下や短鎖脂肪酸の減少する」
ことが報告されており、
腸の状態が皮膚や免疫とも関わることが示唆されています。

犬の腸ケアは“お腹対策”以上の意味がある

犬はフードの急な変更や環境の変化、運動不足
などの影響を受けやすい動物です。
こうした小さな負担が重なると腸内環境が乱れ、
元気がない、集中しにくい、皮膚や便の状態が不安定になる
といった変化が出やすくなります。

だからこそ、腸ケアは便通だけの話ではなく、
免疫や日々のコンディションを底上げするケア
として考えるのが自然です。

実際、犬の慢性腸症や皮膚トラブルでは、
腸内細菌叢の乱れが病態に関与するという研究も進んでいます。
慢性腸症やアトピー性皮膚炎の犬で
腸内細菌叢の多様性低下が報告されており、
腸内環境の正常化が症状改善に有効である可能性が示されています。

フードの切り替えはゆっくり行い、
生活リズムや散歩習慣を安定させることが、
腸ケアの基本になります。

猫は「腸」と「腎臓」の関係に注目

猫では、腸ケアは腎臓の健康とも深く関わります。
近年は「腸腎連関」という考え方が広がっており、
腸内環境の乱れが腎臓に負担をかける可能性が指摘されています。

特に慢性腎臓病では、
腸由来の老廃物や尿毒素が体内にたまりやすくなり、
悪循環を生むことがあります。
そのため、腸内細菌のバランスを整え、排出を助けることが、
腎臓を守るサポートになるかもしれないと考えられています。

慢性腎不全の猫では糞便中の細菌多様性の低下や、
尿毒素に関わる指標との関連が紹介されています。
また、猫はもともと水分摂取が少なくなりやすく、
便秘や食欲低下を起こしやすい動物です。

だからこそ、
腸の調子を整えることは、消化だけでなく
シニア期の全身管理にもつながります。
ただし、この分野はまだ発展途上なので、
日々の食事と水分補給を丁寧に見直すことが大切です。

今日からできる犬猫の腸ケア

腸ケアは、特別なことを一度するよりも、
毎日の習慣を整えることが大切です。

まず意識したいのは、急なフード変更を避けること。
新しいフードに替えるときは
数日から1週間ほどかけて少しずつ混ぜ、
便の状態を見ながら進めると負担を減らせます。

次に、犬は散歩や安心できる環境づくりでストレスを減らすこと、
猫はウェットフードの活用や
複数の給水ポイントで水分摂取を助けること
がポイントです。

さらに、便の硬さや回数、食欲、毛並み、元気の変化を
日常的に観察すると、腸の不調にも早く気づけます。
必要に応じて、獣医師と相談しながら
プロバイオティクスや食物繊維を取り入れるのも一つの方法です。
腸は見えにくい器官ですが、
毎日の小さな積み重ねが、犬と猫の将来の健康を支えます。

犬は腸と心、猫は腸と腎臓
——注目されるつながりは違っても、
どちらにも共通しているのは
「腸が全身の健康の土台である」ということです。

便の調子だけを見て終わるのではなく、
食欲や元気、皮膚や毛並みまで含めて見ていくと、
腸ケアの意味はぐっと広がります。

愛犬・愛猫の体質や年齢によって合う方法は異なりますが、
日々の観察と無理のない習慣づくりこそが、
いちばん確かな腸ケアです。


執筆者:朝岡紀行(獣医師)
神奈川県茅ケ崎市のアンジェス動物病院院長。
犬猫のホームドクターとして、
統合医療や高齢動物医療に深く携わる傍ら、
「犬猫の一次診療動物病院院長×馬も診る総合獣医師」としての
ビジョンを掲げ、現在は馬の臨床分野における
知見とネットワークを拡大中。
数年後の「小動物から馬までを網羅する総合獣医療体制」
~Anges Horse Wellness Care Service~
の確立に向け、日々の診療と研究を重ねています。

院長挨拶はコチラから
当院の診療案内はコチラから
ご予約はコチラから


大切な家族の『声なきサイン』を見逃さないために。
神奈川県茅ケ崎市、アンジェス動物病院  院長 獣医師の朝岡紀行です。

犬猫の一次診療とともに、獣医療の可能性を広げるため、現在は馬の臨床研究にも携わっています。

大切な家族の『声なきサイン』を見逃さないために。
神奈川県茅ケ崎市、アンジェス動物病院  院長 獣医師の朝岡紀行です。

犬猫の一次診療とともに、獣医療の可能性を広げるため、現在は馬の臨床研究にも携わっています。

執筆者:朝岡紀行(獣医師)
神奈川県茅ケ崎市のアンジェス動物病院院長。
犬猫のホームドクターとして、
統合医療や高齢動物医療に深く携わる傍ら、
「犬猫の一次診療動物病院院長×馬も診る総合獣医師」としての
ビジョンを掲げ、現在は馬の臨床分野における
知見とネットワークを拡大中。
数年後の「小動物から馬までを網羅する総合獣医療体制」
~Anges Horse Wellness Care Service~
の確立に向け、日々の診療と研究を重ねています。

院長挨拶はコチラから
当院の診療案内はコチラから
ご予約はコチラから

TOP