2026年7月03日

大切な家族の『声なきサイン』を見逃さないために。
神奈川県茅ケ崎市、アンジェス動物病院 院長 獣医師の朝岡紀行です。
犬猫の一次診療とともに、獣医療の可能性を広げるため、現在は馬の臨床研究にも携わっています。
皆さんは、ワンちゃんやネコちゃんのペット保険に加入していますか?
ペット保険に入っていると、いざという時の治療費の心配が減り、
安心して動物病院に通えるというメリットがあります。
一方で、「なんとなく入っているけれど、実は詳しく分かっていない」
という方も多いのではないでしょうか。
今回は、ペット保険の基本的なしくみや特徴、選び方のポイント
について、整理してみましょう。
ペット保険ってどんな保険?
保険は大きく分けると、次の3つに分類されます。
◎生命保険:人の生存や死亡に対して保険金が支払われる
◎損害保険:事故などによる物や資産の損害を補償する
◎第三分野保険:医療保険・がん保険・傷害保険など、人の医療に関わる保険
ペット保険は内容としては人の医療保険に近いのですが、
日本の法律ではペットは「物・資産」として扱われるため、
損害保険の一種に分類されています。
ペット保険で何が補償されるの?
多くのペット保険では、以下の3つが基本的な補償対象です。
✔通院
✔入院
✔手術
さらに、保険会社やプランによっては、
次のような補償を追加できる場合もあります。
✔他人にケガをさせてしまった場合の賠償責任補償
✔ペットが亡くなった際にかかる費用の補助
ペット保険の選び方|5つのチェックポイント
ペット保険は種類が多いため、選ぶ際には次のポイントを押さえておくと安心です。
① 保険料は年齢と補償内容で変わる
保険料はペットの種類や年齢によって異なります。
補償が手厚く、自己負担が少ないプランほど保険料は高くなり、
年齢が上がるにつれて保険料も高額になるのが一般的です。
② 補償される範囲と割合を確認
「診療費が補償される」といっても、すべてが対象になるわけではありません。
・加入前からの病気や先天性の疾患、
・去勢・避妊手術、
・ワクチン、ノミ・ダニ予防
などは対象外となるケースが多いため、事前確認が大切です。
補償割合は50%・70%が一般的で、中には100%補償のプランもあります。
通院・入院・手術すべてに使えるのか、限定されているのかも
確認ポイントです。
③ 免責金額があるかどうか
免責金額とは、契約者が自己負担する金額のことです。
診療費が免責金額を下回る場合、保険金は支払われません。
計算方法は保険会社によって異なります。
◇免責あり:保険料は安めだが、通院ごとに自己負担が発生
◇免責なし:保険料は高めだが、自己負担を抑えやすい
④ 支払限度額と回数のルール
支払限度額とは、保険会社が支払う保険金の上限です。
「年間でリセットされる」「1回ごとに上限がある」「一生涯で決まっている」
など仕組みは様々なので、金額だけでなく
使い勝手も必ず確認しましょう。
⑤ 支払い方法も要チェック
ペット保険の支払い方法には、次の2種類があります。
■後日清算型:治療費を一度全額支払い、後日保険金を請求
■窓口精算型:動物病院の窓口で自己負担分のみ支払い
普段通うかかりつけ動物病院が対応しているか、
事前に確認しておくと安心です。
ペットと安心して暮らすために
「ペット保険は本当に必要?」と悩む方も多いですが、
子犬・子猫の頃から通院する機会が多い方や、
安心して治療を受けさせたいと考える方にとっては、
加入するメリットは大きいでしょう。
保険料の安さだけで選ぶのではなく、
補償内容・免責金額・支払限度額・支払い方法
まで理解した上で、
ご自身のペットと生活スタイルに合った保険を選ぶことが大切です。
