犬のアトピー性皮膚炎は「アレルギー」だけではない?|茅ヶ崎市のアンジェス動物病院|土日祝診療可で安心のペットケア

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犬のアトピー性皮膚炎は「アレルギー」だけではない?

犬のアトピー性皮膚炎は「アレルギー」だけではない?|茅ヶ崎市のアンジェス動物病院|土日祝診療可で安心のペットケア

2026年7月28日

犬のアトピー性皮膚炎は「アレルギー」だけではない?

大切な家族の『声なきサイン』を見逃さないために。
神奈川県茅ケ崎市、アンジェス動物病院 院長 獣医師の朝岡紀行です。

犬・猫の一次診療で培ってきた総合的な視点を基盤に、
現在は馬の健康管理・ウェルネスケアの分野にも活動を広げています。
小動物から馬までを視野に入れる“総合獣医師”として、
人と馬のより良い関係づくりにつながる獣医療とケアの可能性を探究しています。

Anges Horse Wellness Care Service
Healing Through Horses ~馬を通して、人が自分らしく羽ばたく~


「うちの子、いつも足を舐めているんです」
「耳をよく掻くんですが、外耳炎を繰り返しています」
「薬を飲むと良くなるけれど、やめるとまた痒くなります」
動物病院ではよく聞お悩みです。

こうした症状の背景にある病気の一つが「アトピー性皮膚炎」です。
アトピーというと、「アレルギーの病気」
というイメージを持つ方が多いかもしれません。
しかし実は近年、獣医学の世界では
アトピー性皮膚炎に対する考え方が大きく変わってきています。

今回は、犬のアトピー性皮膚炎についてお伝えしたいと思います。

アトピーは単なるアレルギーではありません

以前は、
「花粉やハウスダストなどのアレルゲンに反応して起こる病気」
と考えられていました。
もちろんそれも間違いではありません。

しかし現在では、
✔皮膚のバリア機能の低下
免疫バランスの乱れ
皮膚の細菌環境の変化
遺伝的な体質

など、さまざまな要因が
複雑に関わっていることが分かっています。

つまりアトピーは、
「何か一つの原因で起こる病気」ではなく、
いろいろな要因が重なって起こる病気
なのです。

実は「皮膚が赤くなる前」に始まっています

アトピー性皮膚炎の大きな特徴は、
皮膚炎より先に痒みが出ることです。

飼い主さんはつい、
「赤くなっていないから大丈夫」
と思いがちですが、
・足を舐める
・顔をこする
・耳を掻く
・お腹を舐める

といった行動は、アトピーの初期サインかもしれません。
ワンちゃんは言葉で「痒い」と言えません。
だからこそ、日頃の様子をよく観察することが大切です。

なぜどんどん悪化するの?

アトピー性皮膚炎では、痒みがさらに痒みを呼ぶ悪循環が起こります。

痒い

掻く・舐める

皮膚が傷つく

炎症が起こる

さらに痒くなる

もっと掻く

このサイクルが続くことで、皮膚の状態はどんどん悪化してしまいます。

最近の研究では、
「アレルゲンを探すこと」だけではなく、
まず痒みをしっかり抑えることが重要
と考えられるようになっています。

外耳炎もアトピーのサインかもしれません

アトピーというと皮膚病のイメージがありますが、
・外耳炎を繰り返す
・足先をしきりに舐める
・肛門周りを気にする

といった症状だけが見られることもあります。

特に慢性的な外耳炎の犬では、
アトピー性皮膚炎が背景に隠れていることが少なくありません。
「耳の病気」と思っていたら、実は全身の体質が関係していた、
というケースもよくあります。

アレルギー検査だけでは分からない?

飼い主さんからよくいただく質問があります。
「アレルギー検査をしたら原因が分かりますか?」
実は答えは少し複雑です。

アレルギー検査は、
「何に反応しやすいか」
を知るための参考にはなります。
しかし、
アトピー性皮膚炎かどうかを確定する検査ではありません。
また、食物アレルギーについても血液検査だけでは判断できません。

そのため獣医師は、
・症状の出方
・発症年齢
・痒い場所
・治療への反応
などを総合的に判断しながら診断を進めています。

最近の治療は「再発させない」が目標

昔は、
「痒くなったら薬を飲む」
という考え方が中心でした。
しかし現在は、
「できるだけ痒くならない状態を維持する」
ことが重視されています。

症状が強い時には薬でしっかり炎症を抑え、
その後も、
定期的なスキンケア
保湿
生活環境の見直し
必要に応じた内服薬や注射
を続けながら再発を予防していきます。
これは人のアトピー治療ともよく似た考え方です。

完治ではなく「上手に付き合う病気」

残念ながらアトピー性皮膚炎は、
風邪のように「治ったら終わり」という病気ではありません。
しかし、
適切な治療とケアを続けることで、
・夜ぐっすり眠れる
・掻く回数が減る
・皮膚の状態が安定する
・家族も安心して過ごせる
そんな状態を十分に目指すことができます。

最後

犬のアトピー性皮膚炎は、単なる皮膚病ではありません。
そして単なるアレルギーでもありません。
近年の研究によって、
皮膚・免疫・体質が複雑に関わる慢性疾患
であることが分かってきました。

もし愛犬が、
足をよく舐める
耳をよく掻く
✔季節によって痒みが出る
✔外耳炎を繰り返す
といった症状を見せているなら、一度かかりつけの獣医師に相談してみてください。

アトピー性皮膚炎は早めに気づき、適切に管理することで、
愛犬の生活の質を大きく向上させることができる病気です。
痒みのない快適な毎日は、
愛犬にとっても、ご家族にとっても大きな幸せにつながるはずです。


執筆者:朝岡紀行(獣医師)
・アンジェス動物病院 院長
・Anges Horse Wellness Care Service 主宰

犬・猫のホームドクターとしての一次診療に加え、
現在は馬の健康管理・ウェルネスケアにも取り組んでいます。
乗馬クラブや牧場における健康管理、飼養管理やケア体制への助言、馬の臨床獣医師との連携など、
現場の課題に寄り添いながら、新しいウェルネスケアの形を育んでいます。
私が目指しているのは、
犬猫の一次診療動物病院院長 × 馬も診る総合獣医師」として、
犬・猫に加え、馬の健康を支えることを通じて、
人と動物がより健やかに共生できる社会づくりに貢献することです。
犬や猫、馬に関わる皆さまと知見を共有し、
新しい価値を共に創っていけることを楽しみにしています。
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をコンセプトに、人と馬のウェルネスを育むことを目指す取り組みです。

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