ドッグフードを変えると涙やけや毛づやは改善する? 獣医師が解説|茅ヶ崎市のアンジェス動物病院|土日祝診療可で安心のペットケア

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ドッグフードを変えると涙やけや毛づやは改善する? 獣医師が解説

ドッグフードを変えると涙やけや毛づやは改善する? 獣医師が解説|茅ヶ崎市のアンジェス動物病院|土日祝診療可で安心のペットケア

2026年11月01日

ドッグフードを変えると涙やけや毛づやは改善する? 獣医師が解説

大切な家族の『声なきサイン』を見逃さないために。
神奈川県茅ケ崎市、アンジェス動物病院 院長 獣医師の朝岡紀行です。

犬・猫の一次診療で培ってきた総合的な視点を基盤に、
現在は馬の健康管理・ウェルネスケアの分野にも活動を広げています。
小動物から馬までを視野に入れる“総合獣医師”として、
人と馬のより良い関係づくりにつながる獣医療とケアの可能性を探究しています。

Anges Horse Wellness Care Service
Healing Through Horses ~馬を通して、人が自分らしく羽ばたく~


「フードを変えたら涙やけが良くなった」
「最近、毛づやが悪いのは食事のせい?」
「ずっと同じフードを与えていて大丈夫?」

診察室でも、こうした食事に関する質問をよくいただきます。
毎日食べるものですから、フードが健康に影響することは確かです。
しかし、
「フードを変えて良くなった=原因はフードだった」
とは限りません。

今回は、飼い主さんから質問の多い4つのテーマについて、
獣医師の視点から解説します。

① 涙やけはフードを変えると改善する?

涙やけとは、目からあふれた涙が被毛に付着し、
目の周りが赤茶色に変色した状態です。

原因として多いのは、涙の量が増えることや、
涙を鼻へ流す「鼻涙管」がうまく機能せず、
涙が目の外へあふれる「流涙症」です。

また、目の炎症やまぶたの異常、アレルギーなどが関係することもあります。
食物アレルギーが関与している場合には、
適切な食事管理によって症状が改善する可能性はあります。
しかし、すべての涙やけが食事に起因するわけではありません。

診察では、涙の量や目の炎症、左右差などを確認しながら原因を探ります。
「涙やけに良いフード」を探し続ける前に、
なぜ涙が増えているのかを確認することが大切です。

② フードを変えると毛づやが良くなる?

これは十分に考えられます。
皮膚や被毛の健康には、
良質なたんぱく質や適切な脂質、ビタミン、ミネラルなど、
さまざまな栄養素が関係しています。

特に、リノール酸などの必須脂肪酸は皮膚の健康維持に重要です。
また、EPA・DHAなどのオメガ3脂肪酸、ビタミンE、亜鉛なども
皮膚や被毛の状態に関わっています。

そのため、栄養バランスが改善されることで、
毛づやが良くなる場合があります。
ただし、毛質は年齢や季節、
ホルモンの変化、皮膚疾患などによっても変わります。

かゆみ、脱毛、赤み、フケ、においなどが伴う場合は、
単にフードを変更するのではなく、
皮膚の病気がないか確認することをおすすめします。

③ 柔らかいフードばかりだと、あごが弱くなる?

「ウェットフードばかり食べていると噛む力が弱くなりませんか?」
という質問もあります。

柔らかいフードを食べること自体が、
あごを弱くするとは限りません。
むしろ注意したいのは、歯や歯肉の健康状態です。

歯周病が進行すると、歯肉や歯を支える組織に炎症が起こり、
噛むときに痛みが生じることがあります。
その結果、硬いものを避けたり、
噛む力が弱くなったように見えたりすることがあります。

また、ドライフードを食べていれば
歯周病にならないというわけでもありません。
大切なのはフードの硬さよりも、
日頃の歯磨きなどのデンタルケアです。

急に硬いものを食べなくなった場合には、
口の中に痛みがないか確認しましょう。

④ フードは定期的に変えた方がいい?

数種類のフードを定期的に変更する方法を
「フードローテーション」と呼びます。
さまざまな味や食感に慣れておくことで、
フードが入手できなくなったときや、
食事の変更が必要になったときに、
切り替えやすくなる可能性があります。

一方、頻繁な変更には注意点もあります。
急にフードを変えると下痢や嘔吐を起こすことがあり、
体調を崩した際に、どの食材が関係しているのか
判断しにくくなる場合もあります。

特に食物アレルギーが疑われ、除去食試験を行っている場合には、
獣医師の指示に従って食事を管理する必要があります。

現在のフードをよく食べ、
体重や便、皮膚・被毛の状態も安定しているのであれば、
無理に変更する必要はありません。

変更する場合は、
数日から1週間程度かけて徐々に切り替え、
体調を確認しましょう。

大切なのは、フードだけで判断しないこと

涙やけ、毛づや、便の状態、食欲などは、
食事によって変化することがあります。
しかし、その背景には病気や体質、年齢など、
さまざまな要因が関係しています。

私たち獣医師がフードの相談を受ける際には、
商品名や原材料だけでなく、
年齢、体重、食欲、便の状態、皮膚や被毛、持病
なども合わせて考えます。

「高価だから」「評判が良いから」「無添加だから」
といったイメージだけで判断せず、
その子の健康状態やライフステージに合った、
栄養バランスの良い食事を選ぶことが大切です。

そして、フードを変えても症状が続く場合や、
食事の問題なのか病気なのか判断が難しい場合には、
ぜひ動物病院にご相談ください。


執筆者:朝岡紀行(獣医師)
・アンジェス動物病院 院長
・Anges Horse Wellness Care Service 主宰

犬・猫のホームドクターとしての一次診療に加え、
現在は馬の健康管理・ウェルネスケアにも取り組んでいます。
乗馬クラブや牧場における健康管理、飼養管理やケア体制への助言、馬の臨床獣医師との連携など、
現場の課題に寄り添いながら、新しいウェルネスケアの形を育んでいます。
私が目指しているのは、
「犬猫の一次診療動物病院院長 × 馬も診る総合獣医師」として、
犬・猫に加え、馬の健康を支えることを通じて、
人と動物がより健やかに共生できる社会づくりに貢献することです。
犬や猫、馬に関わる皆さまと知見を共有し、
新しい価値を共に創っていけることを楽しみにしています。
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