糖質制限は効果的〜がん細胞を飢えさせる食事術〜|茅ヶ崎市のアンジェス動物病院|土日祝診療可で安心のペットケア

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糖質制限は効果的〜がん細胞を飢えさせる食事術〜

糖質制限は効果的〜がん細胞を飢えさせる食事術〜|茅ヶ崎市のアンジェス動物病院|土日祝診療可で安心のペットケア

2026年4月13日

糖質制限は効果的〜がん細胞を飢えさせる食事術〜

最終更新 : 2026年4月 (2020年記事を再編)

この記事は2020年に執筆したものですが、2026年現在の最新データと社会情勢に合わせて、
全面的に加筆・修正したものです。

 

大切な家族の『声なきサイン』を見逃さないために。
神奈川県茅ケ崎市、アンジェス動物病院 院長 獣医師の朝岡紀行です。

 

 「がんと診断されたら、まず食事を見直す」。
これは獣医師として、多くの飼い主様にお伝えしている最も重要なメッセージの一つです。
近年、標準治療にプラスして取り組むべきケアとして
糖質制限」の重要性が改めて見直されています。
決して難しい民間療法ではありません。
がん細胞の性質を理解し、その増殖スピードを緩やかにするための、論理的で実践的なアプローチです。

がん細胞の「大好物」を断つ

なぜ、がん治療において糖質制限が推奨されるのでしょうか。
その理由は非常にシンプルで、がん細胞の代謝特性にあります。

がん細胞は、正常な細胞と比較して極めて旺盛なエネルギー代謝を行っています。
特に彼らは、血液中のブドウ糖(グルコース)を際限なく取り込み、
それを主なエネルギー源として急速に増殖します。
つまり、血糖値が高い状態が続くことは、
がん細胞にとって「最高の栄養環境」を整えてしまっているのと同じなのです。

血糖値を低く保つことは、がん細胞の増殖エネルギーを奪い、
兵糧攻めにすることに他なりません。
これは、がんに立ち向かうための「土台」となる戦略です。

「糖質制限」が治療の邪魔をしない理由

糖質制限の大きなメリットは、
標準治療(手術、抗がん剤、放射線など)を阻害せず、かつ経済的な負担も少ない点にあります。
高額なサプリメントや特殊な民間療法に頼らずとも、日々の食事の選択を変えるだけで、
誰でも今日から実践可能です。

エネルギー源は、糖質だけではありません。
タンパク質や脂質からも、体に必要なエネルギー(ATP)は十分に生成できます。
むしろ、これらを主軸に置くことで、がん細胞が好む代謝経路を避け、
より効率的なエネルギー供給を目指すことが可能です。

ただし、極端な制限による食物繊維不足には注意が必要です。
便秘を誘発しないよう、野菜やキノコ類など、
糖質を抑えつつ食物繊維を補える食材の選び方が鍵となります。

ビタミンB1とインスリンの関わり

糖質摂取が推奨されない理由は、エネルギー代謝のメカニズムにもあります。

糖質をエネルギーへ変換する過程では、補酵素であるビタミンB1が大量に消費されます。
実は、ビタミンB1自体には抗がん作用が示唆されています。
つまり、糖質を摂ることで貴重なビタミンB1が浪費され、
結果としてがんの増殖を助けてしまうという悪循環が生じるのです。

また、糖質を摂ることで分泌されるホルモン「インスリン」も軽視できません。
インスリンは細胞の成長を促進する働きがある一方で、
過剰な分泌はがん細胞の増殖を加速させるリスクを秘めています。
血糖値を安定させ、インスリンの分泌を抑えることは、
がんの進行を抑制する上で非常に理にかなっています。

運動という「血糖調整スイッチ」

「完璧な糖質ゼロ」を目指すあまり、ストレスを抱え込むことは禁物です。
食餌での制限と合わせて積極的に取り入れたいのが、筋肉を使った「運動」です。

筋肉は、血糖値を下げる最大の臓器です。筋肉を動かせば、
エネルギーとしてブドウ糖が筋肉細胞へと取り込まれ、
がん細胞へと流れる栄養供給を物理的にストップできます。

「闘病中に運動なんて…」と不安を感じる飼い主様も多いかもしれません。
無理な激しい運動を強いる必要はありません。
少しだけ散歩の距離を増やす、室内で遊ぶ時間を増やすなど、
その子の体力に応じた「小さな運動」を継続すること。
それが、がん細胞の増殖を防ぐ最も強力な武器になるのです。

 

執筆者:朝岡紀行(獣医師)
神奈川県茅ケ崎市のアンジェス動物病院院長。
犬猫のホームドクターとして、
統合医療や高齢動物医療に深く携わる傍ら、
「犬猫の一次診療動物病院院長×馬も診る総合獣医師」としての
ビジョンを掲げ、現在は馬の臨床分野における
知見とネットワークを拡大中。
数年後の「小動物から馬までを網羅する総合獣医療体制」の
確立に向け、日々の診療と研究を重ねています。

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