まずは標準治療を受ける〜愛犬・愛猫のがん治療〜|茅ヶ崎市のアンジェス動物病院|土日祝診療可で安心のペットケア

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まずは標準治療を受ける〜愛犬・愛猫のがん治療〜

まずは標準治療を受ける〜愛犬・愛猫のがん治療〜|茅ヶ崎市のアンジェス動物病院|土日祝診療可で安心のペットケア

2026年4月05日

まずは標準治療を受ける〜愛犬・愛猫のがん治療〜

最終更新 : 2026年4月 (2020年記事を再編)

この記事は2020年に執筆したものですが、2026年現在の最新データと社会情勢に合わせて、
全面的に加筆・修正したものです。


大切な家族の『声なきサイン』を見逃さないために。
神奈川県茅ケ崎市、アンジェス動物病院 院長 獣医師の朝岡紀行です。


「がんです」という告知を受けたとき、頭の中が真っ白にならない飼い主様はいません。
必死で情報を探す中で、「抗がん剤は苦しいだけ」「放射線は体がボロボロになる」
といった極端な意見を目にし、不安に駆られることもあるでしょう。
しかし、病と闘うパートナーにとって、最も信頼できる武器は「標準治療」です。
当院が大切にしている、科学的根拠に基づいた治療と、
体と心に寄り添う代替医療の「本当の関係性」についてお話しします。

誤解されがちな「抗がん剤」の真実

がん治療の基本となるのは、
手術、化学療法(抗がん剤)、放射線治療の三本柱、いわゆる「標準治療」です。
現在、残念なことに抗がん剤に対する強い偏見から、
効果が期待できる治療を最初から放棄してしまうケースが少なくありません。
「副作用が苦しいだけで、ペットに辛い思いをさせるだけだ」という思い込みが、
救えるはずの時間を奪ってしまうのは、獣医師として非常に胸が痛むことです。

確かに、抗がん剤には「効くがんと効きにくいがん」があります。
種類によって副作用も様々です。
しかし、現代の獣医療では、
副作用を抑えるためのコントロール技術が格段に進歩しています。
苦しい時期を乗り越え、驚くほど元気を取り戻して、
家族との穏やかな日常を取り戻せるケースも決して珍しくはないのです。

放射線治療の役割と副作用への向き合い方

標準治療のひとつである「放射線治療」もまた、高額な費用や実施施設の少なさ、
そして「火傷のような副作用が怖い」というイメージから敬遠されがちです。
たしかに皮膚炎や口内炎、消化管障害などの副作用が出る可能性はあります。
しかし、放射線治療が劇的に功を奏する症例も多く存在します。
獣医療では、手術と組み合わせることで治療効果を最大化し、
再発を防ぐために用いられることが多い重要な選択肢です。

大切なのは、副作用を恐れて治療を諦めることではなく、
「副作用をいかに軽く抑えながら、治療効果を引き出すか」という視点です。

当院では、漢方薬や高濃度ビタミンC点滴などを併用することで、
これらの副作用を最小限に留めるアプローチを積極的に提案しています。

なぜ「標準治療」を優先すべきなのか

「もう主治医から打つ手がないと言われた」という状況であれば別ですが、
標準治療で選択肢が残されている間は、まずそちらを最優先してください。
一番大きな過ちは、科学的な根拠がある医療を拒否して、
最初からいわゆる「民間療法」だけに頼ってしまうことです。

インターネット上には、魅力的な宣伝文句を並べる情報が溢れています。
「副作用がなく、奇跡的に治る」という言葉は、不安な飼い主様の心に深く刺さるでしょう。
しかし、それらの治療だけでがんを完治させられる保証はどこにもありません。
また、自由診療であるがゆえに費用が高額になりがちな側面もあります。

代替医療に効果がないと言っているわけではありません。
むしろ、それらを取り入れるからこそ、
「揺るぎない土台としての標準治療」が必要なのです。

当院が代替医療を推奨する「本当の理由」

当院では漢方をはじめとした代替医療を積極的に導入しています。
そのため、今回の「標準治療を第一選択に」というお話に驚かれる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、私の考えは一貫しています。
現在、日本の獣医療は世界的に見ても非常に高い水準にあります。
まずはその恩恵を最大限に享受し、確実性の高い治療でがんを叩く。
その上で、


・標準治療の副作用を和らげる
・体力を底上げして治療を完遂させる
・健康維持や再発防止(養生)として心身を整える


といった場面で、代替医療は最高のパフォーマンスを発揮します。
つまり、標準治療は「病気と闘う武器」であり、
代替医療は「生きる力を支える盾」なのです。

後悔しない治療を選択するために

治療の主役は、あくまで言葉を持たない動物たちです。
彼らにとって何が一番の幸せなのか。
それは、痛みや苦しみを最小限に抑えつつ、
大好きな飼い主様の隣で一日でも長く、穏やかに過ごせることではないでしょうか。


「副作用が怖いから何もしない」のではなく、
「副作用をコントロールしながら、一番効果の高い治療を受ける」。


私たちはそのために、標準治療というメインストリームに、
代替医療という温かなサポートを組み合わせています。

最後に

がんという病気は、時間との闘いでもあります。
情報に惑わされ、遠回りをしてしまう前に、
まずは標準治療の可能性について、じっくりとお話しさせてください。
標準治療という「科学」と、代替医療という「養生」。
この両輪をうまく回していくことこそが、
愛犬・愛猫のWell-being(健康で幸福な状態)を守るための、
最も誠実な道であると信じています。


執筆者:朝岡紀行(獣医師)
神奈川県茅ケ崎市のアンジェス動物病院院長。
犬猫のホームドクターとして、
統合医療や高齢動物医療に深く携わる傍ら、
「犬猫の一次診療動物病院院長×馬も診る総合獣医師」としての
ビジョンを掲げ、現在は馬の臨床分野における
知見とネットワークを拡大中。
数年後の「小動物から馬までを網羅する総合獣医療体制」の
確立に向け、日々の診療と研究を重ねています。

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