ウサギ
Rabbit

ウサギの代表的な病気

ウサギは完全終生の草食動物で、野生下では野草の茎や根などの線維質を多く含んだ植物を主食としています。ウサギに多く見られる病気は、犬や猫と大きく異なり特殊です。特徴的なものをまとめてありますので参照ください。

スナッフル(慢性鼻炎)

原因

一般的には、細菌(パスツレラ、黄色ブドウ球菌、緑膿菌など)が増殖して炎症を起こすことによります。ストレスなどで免疫力や粘膜の抵抗力が低下した時に発症します。感染経路は、感染したくしゃみの飛沫を吸い込んだり、鼻汁が付いたりすることによります。尚、ウサギ梅毒という病気も鼻がカサカサしてかさぶたが出来るので、一見すると鼻炎のように見えますが、原因はトリポネーマという菌ですので、スナッフルと勘違いしないようにしましょう。

症状

鼻汁、くしゃみ、鼻の周りや前肢が汚れる、呼吸異常など上部気道(鼻腔・副鼻腔・咽喉など)の炎症による症状。また、涙目、眼ヤニ、充血などの角・結膜炎、涙嚢炎による眼症状や、中耳炎、内耳炎を起こすことがあり、重症の場合は斜頸や脳炎などの神経症状を呈します。

治療

抗生剤を中心に整腸剤や抗炎症剤など、必要により輸液を行います。症状が発現しますと治りにくく慢性化しやすいですので、多くは長期間の投薬が必要になります。

予防

パスツレラ菌は不顕性感染(無症候性保菌者)があります。分泌物を拭って細菌の培養同定が可能ですので、症状が発現する前に予防的に検査をすることをお勧めします。特に、多頭飼育の場合はチェックしてあげると良いでしょう。

エンセファリトゾーン(前庭疾患)

原因

エンセファリトゾーン(脳炎微胞子虫)という原虫の感染によります。脳・腎臓・目などで増殖し、尿中に排泄され、様々な哺乳類に感染しますが、ウサギへの感染が多いと言われています。感染経路は、母ウサギの胎盤を通して胎児に感染したり、エンセファリトゾーンに感染しているウサギの尿から感染します。

症状

脳で原虫が増殖すると、中枢神経系の症状を示します。症状は突然現れ、首を傾ける斜頸、平行失調、回転運動、目が左右に振れる眼振、痙攣などです。その他、ブドウ膜炎や白内障といった眼症状が認められることもあります。

治療

抗原虫薬は3週間程度の投与が必要になります。神経の障害を受けると完全な治癒は困難となることもありますが、多くは症状が軽減します。治療の開始が遅れたり、途中で治療を打ち切ると、斜頸などの神経症状が残ることがあります。また、1ヵ月~1年くらいに後に再発をみることもあります。

予防

多頭飼育をやめて一羽ずつ飼育し、給水ボトルでの飲水など、尿が口に入らない飼育環境にします。ワクチンがないため、その代わりに健康診断として血液検査でエンセファリトゾーンに対する抗体価を測定します。検査で陽性と判断された場合には、治療後に再検査をします。また、症状がなくても感染を受けた母ウサギは繁殖させないようにします。

子宮腺癌(子宮腫瘍)

原因

ウサギは発情期が極端に長く、子宮が長期間エストロゲンという性ホルモンにさらされることに関連していると考えられています。不妊手術をしていない3歳齢以上のウサギでは、50~80%が子宮腫瘍(特に子宮腺癌が多い)になるといわれており、1歳6ヶ月齢以降は注意が必要です。

症状

初期は症状のない子宮内膜過形成から、進行性に経過してポリープ形成、嚢胞性過形成、腺腫様過形成、子宮腺癌へと移行すると考えられています。症状としては、血尿、血様の膣分泌物、乳腺の嚢胞化、尿道の部分閉塞、貧血や腹水貯留などです。肺転移を起こすと呼吸困難を呈し、予後は極めて不良です。ウサギは子宮腺癌の他、子宮水腫や子宮蓄膿症、乳腺炎や乳腺腫瘍、卵巣嚢腫や卵巣癌などの雌性生殖器疾患も多く認められます。

治療

不妊手術(卵巣子宮摘出手術)が唯一の選択肢です。手術せずに放置すると、いずれは苦痛を生じ、20ヶ月以内にほとんどが死亡します。ただし、腎不全や肝不全などの併発疾患があったり、腫瘍が末期に至っている場合には慎重な判断が必要になります。

予防

1歳になる前に不妊手術をすることをお勧めします。手術をしていないウサギは、1歳を過ぎたら年3~4回のエコーによる検診をした方が良いでしょう。

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