猫と暮らす人に知ってほしい「猫ひっかき病」|茅ヶ崎市のアンジェス動物病院|土日祝診療可で安心のペットケア

〒253-0023神奈川県茅ヶ崎市美住町1-32

0467-58-1002

WEB問診 予約・問い合わせフォーム
(初診・再診)
外観

猫と暮らす人に知ってほしい「猫ひっかき病」

猫と暮らす人に知ってほしい「猫ひっかき病」|茅ヶ崎市のアンジェス動物病院|土日祝診療可で安心のペットケア

2026年4月30日

猫と暮らす人に知ってほしい「猫ひっかき病」

大切な家族の『声なきサイン』を見逃さないために。
神奈川県茅ケ崎市、アンジェス動物病院 院長 獣医師の朝岡紀行です。


猫と過ごす毎日は、私たちに多くの癒やしを与えてくれます。

その一方で、猫を飼う以上、
人と動物の双方に関わる感染症について正しく知ることも、
飼い主の大切な役割です。

その代表的なものの一つが「猫ひっかき病」です。

猫ひっかき病とはどんな病気?

猫ひっかき病は、
「バルトネラ・ヘンセレ」という細菌に感染した猫に、
ひっかかれたり、かまれたりした傷から人にうつる人獣共通感染症です。

日本では、全国で年間およそ1万人の患者がいると推定されており、
決して珍しい病気ではありません。

特徴的なのは、猫自身にはほとんど症状が出ない点です。
元気に見える猫でも、細菌を保菌している場合があり、
飼い主が感染の可能性に気づきにくいことが、
この病気の注意点と言えます。

人に現れる主な症状

人が感染した場合、猫にひっかかれたりかまれたりしてから、
1~2週間後に症状が出ることが多いとされています。

傷の周囲に赤紫色の虫刺されのような小さな隆起ができ、
リンパ節が腫れて痛むほか、
発熱や強い倦怠感、嘔吐などを伴うこともあります。

多くの場合、6~12週ほどで自然に治りますが、
安心はできません。
感染者の1~2割では、
視力低下を引き起こす視神経網膜炎や急性脳症、
心内膜炎などの重い合併症に進行することがあります。

特に急性脳症や心内膜炎は、
重症化すると命に関わるケースもあるとされています。

ひっかかれなくても感染する?

猫ひっかき病の感染経路は、
猫にひっかかれる・かまれる
場合だけではありません。

猫の血を吸って細菌を運んだ
ノミを介して人に感染するケースや、
菌が付着した犬を介して
感染するケースも報告されています。

ノミは温暖な地域を好むため、
暖かい地方ほど猫の保菌率が高い傾向があります。
過去の研究では、
北海道や宮城県では感染猫が確認されなかった一方、
山口県では約1割、
沖縄県では約2割の猫が感染していたというデータもあります。

地域差があることも、知っておきたいポイントです。

早期診断が重症化を防ぐ

猫ひっかき病は、
早く診断できれば抗生物質によって病期を短くし、
重症化を防ぐことができるとされています。

感染の有無は血清検査で判明しますが、
診断には特殊な顕微鏡と医師の経験が必要です。

猫にひっかかれた、あるいはかまれた後に、
発熱や体調不良が続く場合は、
早めに医療機関を受診し、
「猫との接触があった」ことを必ず伝えることが大切です。

正しく知ることが、猫との安心な暮らしにつながる

猫ひっかき病は、過度に恐れる病気ではありません。
しかし、
☑「猫は無症状でも人が重症化することがある」
☑「早期対応が重要である」

という事実を知っているかどうかで、結果は大きく変わります。

正しい知識を持ち、異変に気づいたら早めに行動すること。
それが、飼い主自身と家族の健康を守り、
猫との安心で豊かな暮らしを続けるための第一歩です。


執筆者:朝岡紀行(獣医師)
神奈川県茅ケ崎市のアンジェス動物病院院長。
統合医療を中心に、予防医療から高齢動物医療まで幅広く診療を行っています。飼い主様と丁寧に向き合う診療を大切にしています。

院長挨拶はコチラから
当院の診療案内はコチラから
ご予約はコチラから


TOP