初めてワンちゃん・ネコちゃんをお家に迎えると、嬉しさや楽しさの半面、様々な疑問や不安が出てくるものです。
まずは、お家に来て1週間たったら動物病院を受診しましょう。
動物病院では一般的に、必要な予防のスケジュールや、健康管理についてご説明いたします。
また当院では、犬種や猫種によって異なる注意すべき病気や、しつけ・食事などについても必ずお話しいたします。咬む・吠えるなどの問題行動は、子犬の時期のしつけ(社会化訓練)が大変重要です。
予防時期 | 予防項目 | 注意事項 |
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1.5~2ヵ月齢 | ・1回目予防接種 ・駆虫薬投薬開始 |
1回目の混合ワクチン接種を行います。 (通常、ペットショップなどで済ませていることがほとんどです。必ずワクチン接種証明書を確認してください。) |
2~2.5ヵ月齢 | ・2回目予防接種 ・フィラリア予防開始 |
2回目の混合ワクチン接種を行います。 (当院では、5種・6種・9種のいずれかの混合ワクチンを接種いたします。1回目の接種時期や、何種を接種したか等により決定します。) |
2.5~3ヵ月齢 | ・3回目(または狂犬病)予防接種 ・ノミ・マダニ予防開始(外出許可) |
3回目の混合ワクチン接種の後、2週間程度経てば、お外にお散歩に行くことができます。 (月齢や接種スケジュールによっては、3回目の混合ワクチン接種前に狂犬病予防注射を接種することもあります。) |
3~4ヵ月齢 | ・狂犬病予防注射 ・パピーパーティー |
生後90日齢以上のワンちゃんには、登録と狂犬病予防注射の接種が法律で定められています。必ず接種・登録してください。 |
5~6ヵ月齢 | ・パピークラス ・歯科検診 |
歯の生え変わりの時期に入ってきますが、乳歯が抜けずに残る場合があります。残ってしまう際には抜歯を行い、歯肉炎や歯周病を未然に防ぎます。 |
6ヶ月齢~ | ・歯科検診 ・避妊去勢手術 ・体重測定 |
生後6~8ヵ月齢が避妊・去勢手術の適期となります。ご家庭で家族の一員として迎え入れたのであれば、手術をすることをお勧めします。 |
当院では、5種・6種・9種のいずれかの混合ワクチン接種が可能です。感染症の中には単独感染で死亡率が高いものもあります。毎年1回を目安に接種をしてあげてください。初年度に限り、通常で合計3回の接種が必要になります。
狂犬病の予防注射は法律で定められている飼主様の義務です。注射方法は、地域で行う集合注射と病院で行う方法があります。集合注射は他の多くの見知らぬワンちゃんと一緒で不安という方も多くいらっしゃいます。また、安全面等の観点からも病院で接種することをお勧めします。
既に登録がお済みのワンちゃんは、市区町村から届くハガキ、もしくは愛犬手帳を持ってご来院ください。当院ではいつでも狂犬病予防接種をすることができます。
フィラリア症は、成長すると心臓の中で長さ20~30㎝にもなる紐状の寄生虫が、蚊によって感染する病気です。感染すると重篤の場合は死に至ることがあります。1ヶ月に1回の飲み薬で確実に予防することができます。
関東地方では、4月下旬から12月までのおよそ8ヶ月間の投薬が必要です。フィラリア症予防の開始前には、感染の有無を確認するための抗原検査が必要になります。
子犬でも、生後42日齢以降は投薬することをお勧めします。
特に春先から秋まで寄生するリスクがあります。ワンちゃんにノミ・マダニが感染すると、皮膚炎やバベシア症・ライム病などを引き起こします。
また、マダニは人間が死に至ることもあるSFTS(重症熱性血小板減少症候群)という感染症を引き起こすウイルスを媒介することから、年間を通しての予防が推奨されています。「今付いてないから…」ではなく、ノミ・マダニが付く前に「付かないように」予防してあげましょう。
条虫や回虫、鉤虫などのお腹の寄生虫の駆虫を定期的にしましょう。お薬を飲ませていただくことで、駆虫ができます。
パピーにおける「社会化」の重要性
子犬たちには、好奇心が旺盛で、色々なことを学んでどんどん吸収する時期があります。それは生後3~4カ月までの間の「社会化期」と呼びますが、お家に仔犬を迎えた頃がだいたいその時期にあたります。
そしてこの「社会化期」は、生後6カ月を過ぎると徐々に終了し、新しい人や物・場所などを受け入れにくくなってしまいます。
「社会化期」に様々な経験をしなかった子犬は、慣れていない人や物、場所などに過敏な反応を示し、恐怖や不安、緊張を覚え、吠えや咬みつきなどに繋がるケースが多くあります。
ですからこの大切な「社会化期」に、飼い主が積極的に視覚・聴覚・嗅覚・触覚に様々な刺激を与えて慣れさせることで、犬や人間社会での社会性を身につけさせる必要があります。
これらを体験する場として設けられたのが、パピーパーティーです。
パピーパーティーについて
当院では毎月1回、パピーパーティーを開催しています。
子犬が人や犬に好意的な行動をとれるように、楽しく遊びながら社会性を身につけてもらう場です。
他の犬と一緒に遊ぶ中で犬同士のコミュニケーションを学び、飼い主以外の人との触れ合いや初めての場所や音などにも上手に馴染めるように、様々な刺激に慣らしていきます。
「おすわり」「お手」などのしつけは、大人になってからでも教えることはできますが、社会性を身に付けるための社会化訓練は、生後6カ月以内の感受性豊かな時期にしか出来ません。
当院のパピーパーティーは、生後6~7ヶ月齢になるまでの間に2回参加して頂くことを推奨しています。
そのため、メニューを2パターンご用意しております。人・物・音などのメニューを変えて、ワンちゃんそれぞれの個性に合わせて実施します。愛犬の新しい一面が見られるかもしれません。
パピーの今だから出来る事を、飼い主様も一緒に参加して楽しく学んでいただけるイベントが、アンジェス動物病院のパピーパーティーです。
パピーパーティーに2回参加していただいた後は、より社会性を身に付けるために 『お預かりトレーニング』、『トリミングの練習』 を推奨しております。
『お預かりトレーニング』は、子犬のうちにご家族と離れる練習をさせてあげることです。成犬になってから突然ペットホテルに預けなければならなくなった時が、初めてのお泊りの経験だと大きなストレスがかかります。ストレスを最小限にしてあげるためにも、お利口にお泊まりができるようにパピー期から練習しておきましょう。
『トリミングの練習』は、家族以外の人に全身をくまなく触ってもらう練習になります。また、ドライヤーで音や風に対してはもちろん、ハサミや爪切りなどの物に対して社会化の練習ができます。カットが不要な犬種でも、シャンプーや爪切りなどの練習ができます。経験豊富なトリマーが個々の体調管理もしながら施術いたしますので、“安心・安全”なトリミングが可能です。
パピーパーティー内容
【パピーパーティー概要】
アンジェス動物病院で毎月おこなっているパピーパーティーの様子をご紹介します。
開催日時 | 第3火曜日 13:30~14:30 ※ 必ず事前申し込みが必要です |
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場所 | アンジェス動物病院 待合室 |
対象 | 2回目ワクチン後から、6カ月齢未満の健康なワンちゃん |
持ち物 | ワクチン接種証明書(当院で接種した場合は不要)、首輪、リード、ドックフードまたはオヤツ(普段与えていれば) |
参加費 | 2,000円(税抜) ※当院で2回目もしくは3回目ワクチンを接種された場合は割引あり。 |
定員 | 各回3組 |
将来的に繁殖を希望されない場合には、早い時期での避妊・去勢手術をお勧めします。 早い時期に手術を行うことで、中高齢期の病気を防ぐことができます。
子犬の歯は、生後6ヶ月前後になると乳歯から永久歯に生え変わります。
乳歯が抜けずにそのまま永久歯が生えてくると、歯並びが悪くなったり、歯石が溜まりやすくなったりします。 これが原因で、歯周病になったり、歯の咬み合わせが悪くなったりして、モノが噛みにくくなることもあります。
生後6ヶ月が経過しても乳歯が残っているようであれば、抜歯した方が将来的にワンちゃんのためになります。
食事は毎日の栄養管理の基本となります。栄養バランスを考えた「総合栄養食」と記載のあるフードをあげることをお勧めします。フードの種類は色々とありますが、ドライフードをお勧めしています。ドライフードは歯や顎の関節を鍛えることもできますし、歯石の沈着を予防もすることが期待できます。また、食事の量や回数もしっかりと管理してあげましょう。常に新鮮な水を飲めるようにもしてあげてください。特に夏場は水分の摂取不足が熱中症の原因にもなります。
爪を切らずに放っておくと、丸く巻き込んで肉球に刺さってしまったり、中の血管が伸びてしまい、わずかに切っただけでも出血するようになってしまします。
非常に嫌がる犬が多いので、子犬の頃から慣らしてあげる必要があります。最初は痛い思いをさせないように、爪を切る真似をして、おとなしくしているときにご褒美をあげるとだんだんと慣れてきます。当院のトリミングサロンでは、爪切りだけでも承ることができます。
肛門のすぐそばに穴が開いていて、分泌物が出てくるようになっています。この分泌物を定期的に取り除いてあげることが必要です。肛門腺が細菌感染を起こして炎症を伴うと、破裂してしまうこともあります。肛門腺絞りは慣れるとお家でもできます。もちろん、当院のトリミングサロンでも承ることができます。
初めはお家の中で2~3日間はリードをつけてお散歩の練習をしてみましょう。
最初はワンちゃんの好きなようにお家の中を歩かせてみて、動かなかったり、嫌がっても決して無理に引っ張らないでください。
ワンちゃんは1回で30分のお散歩よりも5~10分のお散歩を休憩を入れながら数回に分けて行くほうが慣れます。最初から無理をせず、ワンちゃんのペースに合わせて楽しくお散歩してあげましょう。
長毛種ではまめにブラッシングをしないと毛玉ができ、皮膚病の原因になります。特に換毛期には念入りに行ってください。また、ブラッシングを小まめにすることで、早期に皮膚トラブルを見つけることに繋がります。
健康な皮膚の場合、シャンプーは月に1~2回程度が目安です。必要ない限りは、洗い過ぎもよくありません。シャンプーの際は、ブラッシングしてから洗うと効果的です。
予防時期 | 予防項目 | 注意事項 |
---|---|---|
1.5~2ヵ月齢 | ・1回目予防接種 ・駆虫薬投薬開始 |
1回目の混合ワクチン接種を行います。 (通常、ペットショップなどで済ませていることがほとんどです。必ずワクチン接種証明書を確認してください。) |
2~2.5ヵ月齢 | ・2回目予防接種 ・フィラリア予防開始 |
2回目の混合ワクチン接種を行います。 (当院では、3種もしくは5種の混合ワクチンを接種いたします。生活環境等によります。) |
2.5~3ヵ月齢 | ・3回目予防接種 ・ノミ・マダニ予防開始(犬と同居の場合) |
3回目の混合ワクチン接種を行います。 (家の外には出さないようにしてください。ワンちゃんと同居している場合は、ノミ・マダニの予防もしてあげてください。) |
6ヶ月齢~ | ・歯科検診 ・避妊去勢手術 ・体重測定 |
生後6~8ヵ月齢が避妊・去勢手術の適期となります。ご家庭で家族の一員として迎え入れたのであれば、手術をすることをお勧めします。 |
当院では、3種もしくは5種の混合ワクチン接種が可能です。感染症の中には単独感染で死亡率が高いものもあります。毎年1回を目安に接種をしてあげてください。初年度に限り、通常で合計3回の接種が必要になります。
フィラリア症は犬だけの病気ではありません。猫のフィラリア症は、犬より重篤な症状や突然死を招くことがあります。他の病気と似ていたり、確定診断が難しいため、見逃されがちな病気です。1ヶ月に1回、背中に垂らすスポットタイプの薬で確実に予防することができます。
関東地方では、4月下旬から12月までのおよそ8ヶ月間の投薬が必要です。子猫でも、生後42日齢以降は投薬することをお勧めします。
現在、ネコちゃんには発病すると100%死亡してしまう恐ろしい伝染病が3種類(猫エイズ、猫白血病、猫伝染性腹膜炎)確認されています。新しく猫を飼われた方、特に保護されたネコちゃんを飼われている方は、ウイルス検査をお薦めします。
予防にはワクチン接種が可能ですが、接種前に感染していないかどうかの検査を実施する必要があります。
特に春先から秋まで寄生するリスクがあります。ネコちゃんにノミ・マダニが感染すると、皮膚炎や猫ヘモプラズマ症・ライム病などを引き起こします。
また、マダニは人間が死に至ることもあるSFTS(重症熱性血小板減少症候群)という感染症を引き起こすウイルスを媒介することから、年間を通しての予防が推奨されています。
ネコちゃんを屋外に出して飼育することはお勧めできませんが、ワンちゃんと同居している場合など、感染のリスクが少しでもある場合は予防してあげましょう。
条虫や回虫、鉤虫などのお腹の寄生虫の駆虫を定期的にしましょう。お薬を飲ませる、または背中に塗布していただくことで、駆虫ができます。
特に回虫は、完全室内飼育のネコちゃんであってもハエやゴキブリを介して感染する可能性がありますので、駆虫は必要になります。
ネコちゃんが中高年期を迎えると、ホルモンのバランスが崩れ、様々な病気(子宮蓄膿症、乳腺腫瘍、卵巣腫瘍、等々)を発症します。特に乳腺腫瘍の8割は悪性のガンとなりますので、注意が必要です。
早い時期に手術を行うことで、中高齢期の病気の発症確率がかなり低下します。また、手術時期やネコちゃんの状態によっては、攻撃性などの性格や尿マーキングなどの問題行動を減らすことも期待できます。
将来的に繁殖を希望されない場合には、早い時期での避妊・去勢手術をお勧めします。
① 急成長期(2ヵ月~6ヵ月)
子猫は生後約1ヶ月で離乳が可能になります。その後、生後6カ月までは急成長期に入ります。急激な成長を支えるために、バランスのとれた高栄養食が必要になります。理想的な食事回数は、1日3~4回です。
② 穏やかな成長期(6ヵ月~) 子猫は成猫のサイズに近づくにつれ、必要な栄養も変わってきます。食事の回数は減りますが、1日に食べる量は増えます。
③ 成猫用フードへの切り替え
一般的には、生後12カ月以上になったら成猫用フードに切り替えてください。 この頃になると仔猫用フードのような高カロリー・高栄養を必要としなくなります。但し、避妊去勢の時期によって、切り換えるタイミングは早まります。
いずれにしても、1ヵ月位かけて徐々に切り替えていってあげると良いでしょう。
① 生活空間
ネコちゃんはワンちゃんと異なり、高い所など三次元的に行動範囲があります。ですから、猫の場合は広さだけでなく高さも考えてあげて、キャットタワーを利用するなど、安らぎと静かさを求めて退避する場所を確保する必要があります。
② トイレ
子猫は子犬のように、トイレのトレーニングを必要としません。したがって、子猫のトイレの失敗は適切にトイレの準備をしなかった場合に多く起こります。ネコちゃんが納得できる場所にトイレを設置し、24時間使えるようにしましょう。
複数の猫が同居している場合、トイレの個数は「猫の飼育頭数+1個」が理想と言われています。
③ 爪とぎ
猫は古く緩んだ爪をはがすために、爪とぎをします。小さな時から爪とぎ専用のボードなどを用意すれば、家具や壁などで爪とぎをしてしまって困ることはありません。
爪とぎが出来ない場合だけでなく、爪とぎが出来ている場合でも、少なくとも月に1度は爪を切ってあげる必要があります。ご自宅で爪切りができない場合は、病院で爪切りだけでも承ります。
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