冷却媒体の液化ガスをイボなどの組織に直接噴きかけて瞬間的に凍結させ、体温で溶けたらまた凍結させることを繰り返します。急速な凍結と緩徐な融解を繰り返すことによって、"不要な組織"を破壊することが目的です。
1回の治療でこれを1~3回繰り返します。1~2週間隔でこの治療を2~4回繰り返します。
疾患部位を的確に治療でき、出血が無く無臭で痛みもほとんどない治療ですので、麻酔の必要もありません。
一般的に、治療直後は治療部の周囲が赤くなりますが、まもなくその発赤は消えてしまい、翌日には治療部が軽度の水疱になります。
照射後3日以内に細胞壊死が明瞭となり、やがて血が混じって赤黒いかさぶたになり、照射後1~2週間で新しい皮膚が再生すると、赤黒かったかさぶたは自然にはがれて正常な皮膚に戻ります。
皮膚の表面に飛び出している小さな腫瘤(イボ)は、ほとんどがこの液体窒素療法で治療可能です。しかし、皮内や皮下にある腫瘤に対しては効果がありません。
高齢であったり、全身麻酔下での外科的切除では体への負担やリスクが高い場合に、凍結療法は全身麻酔の必要がないため、有効な治療オプションの一つです。